ロボットで単純作業を代行するRPA vol.3
RPAツールの導入事例
RPAツールが活用されている実際の事例をいくつかご紹介します。
〇年間8000時間の処理作業を削減
大手都市銀行では20種類の事務作業をRPAツールに置き換えることで、年間8000時間の作業時間を削減することに成功しました。ひとり当たりの1日の労働時間を8時間と考えると、約1000日分の労働時間を捻出できることになります。この時間をほかのコア業務に当てることで、人時生産性アップにつながる取り組みが実現できています。
〇ヒューマンエラー削減で顧客満足度アップ
コールセンターの事例では、RPAツールの導入で人的ミスを削減することに成功しています。従来は電話問い合わせ対応の際、複数のアプリケーションを手作業で立ち上げ、顧客の情報を探し出していました。RPAツール導入後は必要な情報だけを抽出し、ひとつの画面で表示されるので、スタッフの負担が軽減。業務に集中できたことでミスがなくなり、より満足度の高い顧客対応を実現できています。
〇AI技術と併用で2000時間の省力化
大手メーカーでは資材調達時にともなう情報の入力作業を自動化することで作業の効率化を実現しています。今までは紙やPDFファイルで送られてきた情報を、担当者が手作業で入力していました。AIによる文字認識ソフトと併用して活用することで、文字情報をテキスト化し、RPAツールで自動入力。結果、年間で2000時間の業務短縮に成功しました。
まとめ
RPAツールで作業時間が8000時間も短縮ができたという事例ですが、東京都の最低賃金(2020年1月31日時点)に換算すると810万4千円の人件費に相当します。このようなコスト計算をすると現実的な導入がみえてくると思います。RPAツールのメリットはコスト。業務の効率化。人時生産性の向上の実現です。人材不足という問題をかかえながら単純作業にかかる人件費に悩んでいる経営者はすくなくありません。人時生産性を確実に上げて企業の飛躍的な成長を推進するツール=RPA。オフィスに確かな革命をもたらす驚異のツールといえるでしょう。